物心ついた時から、世界はずっと色褪せていた。 色褪せているからキレイな色に、キレイな世界に憧れた。 暇さえあれば塗料をもらい、所構わず絵を描いた。 そしてそんな風にして描いた絵をすぐに汚していく世界が嫌いだった。 ボクの世界は多くの理不尽と少しの優しさでできていた。 怒号と喧騒の中で、機嫌をうかがうことを覚えた。 機械油と煙にまみれ、汚れが簡単に落ちないことを覚えた。 埃をかぶったパソコンで、文字で人は繋がれることを知った。 小さな図書館で世界は想像よりずっと平凡なのだと知った。 そう世界は色褪せていて平凡 そのはずだったんだ、 あの日、運命がボクとキミの世界を繋げるまでは… 「こんなもの見たことも聞いたこともない！」 繋がった２つの世界はあまりにも違いすぎた。 キミとのやり取りの中で、ずっと胸に残り続けていた疑念は確信に変わる。 気づいているひとだっているはずなのに誰も口にしない ハリボテの歴史の序文に刻まれ、守られ続けた嘘。 “この世界には2045年より前の歴史は存在しない” キミは知っているんだ。 ボクが知らない世界を、世界が知らない何かを… そして、キミは探しているんだ。 キミがいきたい世界を、キミを助ける誰かを… 絵を描く道具と汚れ拭き取る布切れをバッグに詰めて ガラクタを見繕いきれいに見えるように取り繕う。 なにができるかなんてわからない、助けになるかだってわからない。 ただのワガママなのはわかっている。 だけどボクはキミに会いたいんだ。キミを笑わせたいんだ。

今日は特別。 満月の夜に魔法をかけて、星空は歌う。 誰かのために何かしたいって気持ちが生まれたのは、 大切な人と過ごす時間がずっとずっと続いて欲しいから。 舞い開く花は綺麗だ。 一瞬一瞬を生きて輝く祈り。 その中で君の胸に咲く一輪、見つけたんだ。 どこに始まりがあるのか探して。 一生懸命な瞳、きらきら揺らしてる。 優しい光が差し伸べた未来に、 まだ気付いてない顔、ほっとけない。 君の中に眠ってる色。 これからたくさんの世界を繋いでいく音。 入口に立ったときはひとりだった景色も、 歩き出した夢と一緒に変わるから。 その手を取らせて。 迷った日は、そっと隣に立って、そばにいるよ。 宝石のような瞳、どうか曇らせないで。 まだぎこちないハートの形をしたぬくもりから、 生まれたばかりの鼓動の音がする。 君が描く未来の先の先まで見たいと思った。 無限の色を重ねた地図を開いて、 飛び跳ねる音符を伸ばして。 ときめく笑顔つかまえた。 道が見えたら、真っ直ぐ進もう。 特別な今日に鳥たちは気付いてる。 君ももう駆け出せるはずだよ。 満月の夜にノックして、星が流れたら。 二人だけの秘密の言葉送ろう。 Brand New Day 君に逢えて初めて知った。 二人で始める毎日の意味。 ぎゅっと抱きしめて、確かめよう。