消えかけた　世界を掴んだ 羽を焼く　太陽を睨んで 失くした光 追われるまま逃げ込んだ 夢の中　彷徨う闇が 涙に溶けてった 沈んだ心　辿り着くのは いつのまにかここには 人の消えた雨の跡 迷ってしまったらそこは　深い深い森の中

水差し、滔々。 唯（ただ）　風を待つの 揺り篭には 花　名前も無く 閉じていく　それだけ 夢　途切れて 鐘　謡い出す 羽　振るえば 空　見晴るかす 水差し滔々（とうとう） 明日開いたなら　それが願う未来 箱庭に掛かる　虹は静かに 誰かの糸を　手繰っていく また　翳（かげ）りゆくの この今際（いまわ）に まだ　日は零れず とまり木が　身を投げる 胸　さざめく 鈴　啄（ついば）まれ 翅（はね）　誘蛾灯 罠　怯えていた 水差し滔々（とうとう） 潤いさえ毒　それが生きる罪 陽炎と　蜃気楼の空蝉（うつせみ） ゆめうつつ　影法師うつら 水差し滔々（とうとう） 眠り姫は明け　凪を呼ぶ蜜に 誘われて　同じ過ち犯す 他人（ひと）と同じには　生きられず 水差し滔々（とうとう） 明日開いたなら　それが願う未来 箱庭に掛かる　虹は静かに 誰かの糸を　手繰っていく 滔々と　手繰っていく　滔々と……