作品ID:A094
クリエイター名:
yonagi
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作品ID
クリエイター名
E146
円 ぷりん
ストーリー
E066
不透明ふうりん
ストーリー
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作品ID
クリエイター名
D136
himi+
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クリエイター名
B467
ヤマネ アキト
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C476
ヤマネ アキト
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作品ID
クリエイター名
C476
ヤマネ アキト
歌詞
B467
ヤマネ アキト
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作品ID:
B467
クリエイター名:
ヤマネ アキト
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作品ID:
C476
クリエイター名:
ヤマネ アキト
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ルラ・ルラ・ルラリラ ルラ・ルラリラ 覚えたての呪文をキミにあげる 黒取り戻すように まだ深まってくミッドナイト 目を閉じるその度に 浮かぶあの横顔 他人事(よそごと)のような時計 もう追い越した鼓動 今握る杖の先 向けたいキミの心 「もうちょっとだけ側に寄れたら」なんて ねぇ ここで アブラカタブラ… 背伸びの魔法をひとつ ルラ・ルラ・ルラリラ ルラ・ルラリラ こぼれ落ちる 吐息のような ルラ・ルラリラ ルラ・リタッタ 覚えたての呪文をキミにあげる
作品ID:
D136
クリエイター名:
himi+
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作品ID:
E146
クリエイター名:
円 ぷりん
なし
帰り道の夕日は私の髪を躊躇なく照らす。すれ違う人々が私を見るのが分かる。もう慣れたけど、あの子がもしもいたらと思うと少し切なくなった。 クラス替えで隣の席になったあの子はおどおどしていて、声が小さくて、でも、とても優しい瞳を眼鏡の奥に携えて、黒い髪は柔らかそうで、愛らしい子だった。 友達になりたかった。 私の髪は人と違う。まるでオオカミのような銀色をしている。そのせいで昔から誰も近づいてこなかった。誰も私に心を開かなかった。 あの子も同じだった。目が合うとあの子はぱっと俯いてしまった。怯えさせてしまっただろうか。そんなつもりじゃないのに。 ふ、と吹いた風に誘われて振り向くと、細い路地裏を見つけた。こんな道あったっけな、と足を進めてみると、木目の古めかしい扉を構えた小さな店が突き当たりに現れる。佇まいからして、アンティークショップかな、と華奢なドアノブに手をかけた。 からんからん、とドアベルが鳴り私を出迎える。中には他の客は愚か、店員の姿も見えなかった。私は恐る恐る中に入る。見回した店内には所狭しと物が置いてある。古そうな看板、埃をかぶった宝箱、装丁が革の大判本、曇ったグラス。 数多の中で私の目を引いたのは、杖だった。持ち手と身の間が赤い石で彩られ、まっすぐ細くのびる銀のような色味。高い棚の上に置かれていたそれを背伸びして取ってみる。 「それ、おみゃあにあげる」 急に声がしたので「きゃあ」と悲鳴を上げてしまった。声の方を見れば、棚の隙間からふたつの瞳がぎょろりと覗いていた。 声は続ける。 「それは、持ち主の願いをひとつだけ叶える魔法の杖だよ。おみゃあ、なにか願いがあるんだろう? その杖は、願いがある人間を惹きつけるのさ」 願いと聞いて、あの子の顔が浮かんだ。私の願い、それはもしかして、あの子と友達になること? 「ほんとうに、そんなことできるの?」 「呪文を唱えれば簡単さ。ラル・ラリラ……ってね」 瞳はぱたんと瞼を閉じて、それきりなにも言わなくなった。私は杖をもう一度見て、心の中にきらきらした感情が芽生えるのを感じている。 もしほんとうに、あの子と友達になれるのなら。 私は「ありがとう、もらっていくわ」と大きな声で言って、店を出る。ドアベルの音を遠ざけながら私は杖を強く握りしめた。 明日、試してみよう。あの子と友達になるために、試してみよう。覚えたての呪文を!
作品ID:
E066
クリエイター名:
不透明ふうりん
なし
放課後の学校帰りに黒猫を見た。 その猫は首輪もしておらず野良猫だとすぐに分かった。 しばらくの間、ジーっとこっちを見ていたので釣られるように見返していると、興味をなくしたようにクルッと振り返って歩いて行ってしまった。 「可愛かったな……もっと見ていたいけどしょうがないか」と名残惜しさ胸に、ひと時の出会いを噛みしめながらその場を立ち去ろうとしたその時、目の前の黒猫が立ち止まって顔だけ振り返ってこっちを見た。 目が合った私は、導かれるように自然と足が進んでしまうのを感じる。 そして、迷路みたいな路地裏を迷いなく進んでいく黒猫の後をついていく。 路地裏にこんな雑貨屋さんがあったなんて思いもしなかった。 黒猫は私が驚いている間にピュピュンと飛ぶように走っていき、闇へと同化して溶けて消えるように姿を消してしまった。 視線を戻して店を見る。大きめのガラス窓からお店の雰囲気が少し分かるのだが、一目で私の好みだと思った。 興奮を抑えきれず入口まで早歩きで行き、大きめの丸太でできたドアの取っ手を力強く押して開く。 一歩店内に足を踏み入れると、中には深紅の宝石がはめ込まれた長さ30センチぐらいの杖や洋風のお洒落な絵画、限りなく透明でできたワイングラスなど面白そうな物が沢山置いてある。 「いらっしゃーい」 若い女の人がレジ前でにこやかに笑ってそう言った。私は小さく会釈をして返す。 一通りぐるりと店内を見て回った私は、最初に目に入ったその杖が気になったので手に取ってみる。 ……別に本気で思っていたわけではなかったが、ただこれだけは言っておくと魔力が高まる気配は残念ながら無かった。 でも、テンションは上がって頬は緩む。財布の紐も緩んでいる。果たして、これは魔法なのだろうか。 私は杖をじっと見る。深紅の宝石は光を反射して妖艶に煌めき、不可思議な魅力が私を掴んで離さないのだった。